歴史を変えたサウンドを生み出すウェーブテーブル・シンセシス
1980年代、それまで誰も聴いたことのない全く新しいサウンドと無限の可能性を生み出したウェーブテーブル・シンセシス。1980年代から現代に至るまで数多くの楽曲に使用され、近年また多くの注目を集めているそのデジタル・サウンドの歴史は PPG Wave から始まりました。64種類の波形をスムーズに変化させる事により生まれるサウンドは、それまでによく聴かれたアナログ・シンセサイザーの様なサウンドだけでなく、華麗な聖歌隊、鐘や笛の様なサウンドまで再現することができました。
当時の技術的な問題だったエイリアス・ノイズなどはオリジナル PPG Wave 2 シリーズのキャラクターの一つでした。今日における技術ではこの問題をクリアする事ができますが、敢えてそのサウンドを再現するためにオリジナル PPG Wave の開発者である Wolfgang Palm も開発を支援しました。
ハードウェアの PPG Wave 2.2, 2.3, ソフトウェアの PPG Wave 2.V まで再現
PPG シリーズの全てをポスト・アプリケーションで
PPG Wave のデジタル波形とアナログ・フィルターの組み合わせは比類のないサウンドの太さと力強さをもたらしました。PPG Wave 3.V ではオリジナル PPG シリーズの細部まで再現されています。PPG Wave 2.2, 2.3、ソフトウェアの PPG Wave 2.V のエイリアス・ノイズや音の荒さに至るまで微妙な違いも調整可能です。
PPG Wave 3.V はホスト・コンピューターの性能次第で最大256ボイスまで同時に発音する事が可能です。各ボイスには8, 12, 32 ビットの分解能でサンプル・プレイバックも可能な2つのウェーブテーブル・オシレーターが搭載されています。サンプルはドラッグ&ドロップロードで簡単にロードする事ができます。8パートのマルチモードでは、オリジナルと同様の使いやすさでマルチ・サンプルを使用できます。
サウンドは 12dB と 24dB から選択可能なローパス・フィルターによってさらに整形されます。クラシック PPG Wave 2.2 / 2.3 をリアルに再現したフィルターの後にはファズを加えるためのオーバードライブが続きます。LFO の他に3つのエンベロープ・ジェネレーターが用意されており、現代的なスムーズなモジュレーションのためのモジュレーション・ソースとして使用できます。
最大8つのパートをポリ、デュアル、クアッド、モノユニゾン・モードでアレンジする事ができ、コードまたはメロディー用に半音単位で別々にチューニングを変える事ができます。8つのステレオ出力を備えたマルチモードのおかげで、スタジオ環境にもライブ・ステージにも活躍の場を選びません。
アルペジエーターは UP, DOWN, ALT(オルタネイティング), RND(ランダム), MOVING モードから選択して使用できます。さらにサウンドを洗練するために4バンド・イコライザー、いくつかのオーバードライブ・モード、最大12段のフェイザー、最大6タップのコーラスの中から、いくつかのエフェクトを同時に使用可能です。さらにフランジャー、ステレオ・ディレイ、リバーブも使用可能です。
ほぼ全てのパラメーターはコントロール・チェンジ・ナンバーがが割り当てられており、ホスト・アプリケーションでのオートメーションや外部 MIDI コントローラーからのコントロールが可能です。
仕様